婁正綱(ろうせいこう・ロウセイコウ) Lou Zhenggang

Article

水滴石穿――婁正綱の近作絵画について

水滴石穿――婁正綱の近作絵画について

新畑 泰秀

眼前にあらわれた作品郡を見て息を呑んだ。大小様々なカンヴァスにアクリル絵具で描かれているのは、暗色を下地に明るい白を基調とした絵具が画面を流れ、跳ね、滴り、迸る繊細かつ旺然たるイメージ。その超絶的筆裁きによる賦彩と深淵な構図による絵画は、欧米や日本の如何なる抽象絵画とも異なる質を持っている。...

UPDATE 2022年2月1日

more

アーティスト特集:婁正綱(ろうせいこう)  婁正綱の現代作品に捉えられた中国の精神

アーティスト特集:婁正綱(ろうせいこう)  婁正綱の現代作品に捉えられた中国の精神

天才と才能が規律と献身に出会うとき現代作家、婁正綱(ろうせいこう、1966年中国黒龍江省生まれ)の作品に具現化できたと言えよう。中国書画界の奇跡といわれる婁正綱は、中国の視覚芸術の中で最高と見なされている書の彼女の並外れた才能により、3歳の時、天才と認められ、12歳の時、婁正綱は中国では「神童」と呼ばれていた。...

2020年7月12日 “MADE IN BED”(Sotheby’s Institute of Art, London 出版)に掲載

more

コンテンポラリーアートとして華開く宋元画---若き巨匠・婁正綱の世界

天才だけが到達できる高みがある。考えるまえに身体が動く、頭脳と身体とが本能的に直結している次元のことだ。およそ表現たるものすべて、舞い降りる天啓を具現化する技巧なくしては成り立たないが、その技巧の理想的な血肉化は、幼少期の限られた一時期を逃すと難しい。早期教育と、類まれなる閃きと身体性をもつ個体との出会い。これらの要件が揃って初めて、天才が生まれる。...

2020年5月 ホワイトストーンギャラリー「コンテンポラリーアートとして華開く宋元画」より

more

特別対談 婁正綱×千足伸行(広島県立美術館館長)
真のアーティストとして在り続けるために

中国でかつて「天才少女」と呼ばれた書画家・婁正綱が再び脚光を浴びようとしている。幼少の頃から書の世界で認められ、「智力超常児童」として北京で英才教育を受けた作家は...

月刊美術 2019年10月号「婁正綱 この世に存在する意味を求めて」より

続きをみる

天下に丹青ありならば 世界の画壇にこの人あり
——婁正網の絵画芸術を語る 張保慶

複雑な変革の最中にある世界の画壇は、目下流派が次々に開花し、すばらしい作品が咲き乱れ、雲の数ほどの批評が浮かんでは消える時代にある。その中でも極めて優れた芸術家に、婁正網が居る。

2009年12月号「婁正綱2010 日月之心図録」より

続きをみる